優秀氏子青年会

寒川神社氏子青年会 (千葉県)

  平成22年全国氏子青年協議会定期大会にて優秀氏子青年会として受賞賜りましたこと、光栄であり、誇りに感じております。会員を含めた神社関係者および地域住民一同感謝しております。

  寒川神社氏子青年会は、千葉県庁最寄り駅である本千葉駅より徒歩10分ほどの千葉市中央区に鎮座する「寒川神社」にて奉仕活動を行っております。神社の諸行事への奉仕活動もさることながら、当青年会を中心に鎌倉時代より執り行われた「御浜下り(おはまおり)」を復活させたことが今回の受賞に寄与したのではないかと考えております。

  この寒川地区を含めた千葉市沿岸は、昭和30年代末ごろまでは、遠浅の美しい海が広がっておりました。古来より毎年8月20日の本祭を迎えると、この遠浅の海へ高張提灯に守られた朱塗りの大神輿が海中渡御することで、豊穣の海への感謝と海上安全の祈願を行ってまいりました。この「御浜下り」は千葉市都市化のため埋立事業により中止を余儀なくされ、昭和43年から御座船を仕立て、海上渡御を行ってまいりました。長らく船舶による神輿巡幸でありましたが、平成12年、寒川神社氏子青年会を中心に神社、氏子総代会、奉賛会、地域の皆様のご協力により千葉ポートタワー下の砂浜より「御浜下り」を復活することができました。いにしえを知る者は流涙にむせび、担ぎ手、見物人ともかつて海の住人であった魂が呼び起こされる瞬間となりました。そして平成21年、「寒川神社の御浜下り」は千葉市無形文化財に登録されるに至りました。

  この文化財となった「御浜下り」を継続堅守するため、青年会を中心に砂浜に神籬(ヒモロギ)を用意し、夕刻を過ぎた当日に提灯を掲げながら神輿を護衛しております。またフォトコンテストや百貨店でのフォトギャラリー開催などの広報活動にも努めております。

  今回の受賞を深謝するとともに、地域の伝統を継承してまいりますので、宜しくお願い申し上げます。
会報『うじせい』bU8より